並木道の木々は芽吹き、そよ風が静かに吹いている。 春が近づくにつれ、アメリカのワイオミング大学の大学院生短期訪中団（American Short-Term Study in China Initiative, ASSCI）が上海体育大学に到着し、1ヶ月間の交流プログラムを正式に開始した。訪問団は、「スポーツ教育モデル」という体育授業の実践に焦点を当て、上海体育大学の教員と協力して体育の革新的な教授法をデザインすることになる。

　上海体育大学とワイオミング大学は、2018年に協力関係を結んで以来、長期にわたり密接な学術交流を継続し、深化した提携を保っている。上海体育大学の学生は毎年「氷雪スポーツ・体育教育統合プログラム」などのプログラムを通じてワイオミング大学に赴き、特別な研修や学習を実施している。今年、ワイオミング大学の学生は初めて上海体育大学を訪問し交流活動を展開することとなる。「5年で米国青少年5万人」イニシアチブ及び青年使節交流計画（YES）の実践の一環として、彼らは中米友好のビジョンを抱いて上海体育大学と「夢のコラボ」を開始した。

探索と知識に満ちたカリキュラム　ENRICHING！

  長年にわたり「Chinese Kung Fu」に憧れてきたワイオミング大学の学生たちが、ついに中国の武術館に足を踏み入れるチャンスを得た。彼らは、先生の丁寧な指導のもと、まるで行雲流水のようにしなやかで、剛と柔を兼ね備えた一つひとつの動きを身をもって体験し、中国武術の独特な魅力を肌で感じた。

　卓球台の上で、彼らは上海体育大学の学生たちと一緒に創造性溢れる授業をデザインした。 面白い「卓球の登龍門」ゲームや「ポング・ボット」ロボットは授業に未来的な要素を加えた。 中国とアメリカの教育理念が交差する中、楽しくて革新的な授業が誕生したのである。

　バドミントンネットの前で息の合ったプレーを見せた場面にしても、縄跳びの授業で「縄の彩りが舞い上がる」様子にしても、さらには馬術センターでの定期的な学習にしても、体育という国境を越えた「世界共通語」は、学生たちのコミュニケーションと相互理解を促進した。中米両国の学生たちは、交流の中でユニークな教授法を体験し、お互いの距離を縮めることができた。

　体育の交流のみならず、文化授業の内容も多彩である。「中国文化は幅広く奥深い」と言われるように、漢字の起源と発展を学ぶことから、切り絵アートの精巧さを実際に体験することまで、中国の広大な地図を眺めることから、伝統的な衣服や食文化の多様性について学ぶことまで、多岐にわたる内容が含まれている。ワイオミング大学の学生らは、奥深い中華文化の底力に圧倒され、時空を超えた文化の旅に浸っていた。

中国での生活には魔力がある、MAGIC！

　上海体育大学の学生ボランティアの指導の下、スマホでQRコードを読み取って食事を注文すると、ワイオミング大学の学生たちはすぐにこの神秘的な東洋の力に驚かされた。スマホ決済、QRコードでの乗車サービス、学校まで届く宅配便。ハイテクが支える便利な生活が、彼らの中国に対する認識をどんどん塗り替えていった。

　海底撈(ハイディラオ)で誕生日の歌を歌い、横断幕を掲げてサッカーリーグチーム上海申花を応援する。このすべてがまるで、東洋への扉を開けたようで、ワイオミング大学の学生たちは中国での生活の多彩さに深く感動した。

外灘や豫園を一周して、AWESOME！

　「Awesome！」外灘1号ビルの展望台に立ち、目の前に広がる黄浦江を行き交う船を眺めながら、彼らは何度も感嘆の声を上げた。充実した学習生活の合間に、ワイオミング大学の学生たちは上海を探索する「City walk」も楽しんだ。豫園の亭台や水榭から外灘のスカイラインまで、深い歴史的蓄積から現代的な都市風景まで、上海の底力と活力が目の前でゆっくりと広がっていく。

　上海の街角で踊りながら、すれ違う人々に微笑んで挨拶を交わし、熱々のカニ味噌小籠包を味わい、子どもたちからの写真撮影のリクエストに快く応じる。ワイオミング大学の学生たち、好奇心と熱意を持ってこの街を歩きながら、この国に少しずつ溶け込んでいった。