上海への留学

ブラジル数学「名師」団が上海を訪問、上海数学教育の「秘密」に迫る

Oct 9, 2024

今年は中国とブラジルの国交樹立50周年である。9月中旬から下旬にかけて、桂林路にあるユネスコ教師教育センター(UNESCO TEC)で2024ブラジル数学「名師」団上海ワークショップが始まった。遠く南半球から集まった数学教師団は、上海で10日間、さまざまな有名校の授業を参観したり、演習を行ったり、授業をしたりすることで、上海の数学教育の「秘密」を探った。

2014年から2022年までの中英数学教師交流プログラムでは、両国から数百人の数学教師が相互訪問し、「Teaching Research Group」(教育・研究グループ)はイギリス各地の中学校や小学校に導入された。教員の専門性の向上は、イギリスにおける数学基礎教育の発展をある程度促進し、PISA(国際学習到達度調査)の数学テストではイギリスの生徒が目覚ましい成果を上げている。地元の自治体や国際機関の口コミを経て、「上海数学」の影響力はアフリカや南米にまで広がった。

今回、上海を訪問したブラジルの数学「名師」団は、ブラジルの公立学校の数千人の数学教師から選ばれた「有名な先生」の集まりである。2023年4月、上海師範大学国際教師教育センターは、ブラジルのシンクタンクであるFundação Getúlio Vargas(FGV)の上級専門家であり、ブラジル数学教師オリンピックの創始者であるジョゼ・ポンピン・オリヴェイラ氏と、数学教師オリンピックを通じてブラジルの優秀な数学教師を選抜し、上海に派遣し、教師専門能力開発プログラムに参加することをめぐって協議した。その結果、第一陣のブラジル数学「名師」団の上海訪問だった。今回の訪問はまた、中国・ブラジル国交樹立50周年を記念して在上海ブラジル総領事館が主催した一連の活動の一環である。

上海滞在中、ブラジルの数学教師団は上海実験学校を訪れ、キャンパスを見学し、授業を参観し、放課後に中国の教師たちとディスカッションを行ったという。また、復旦大学のセミナーに参加し、復旦大学付属中学校で幾何学の授業を聴講した。さらに、上海交通大学附属高校(嘉定キャンパス)と上海外国語大学附属上海外国語学校を訪問した。 見学だけでなく、上海外国語大学附属上海外国語学校の異文化交流という授業で、ブラジル人教師がポルトガル語で「力関数」のデモ授業を行った。