二十四節気・芒種
study.edu.sh.gov.cn Jun 6, 2023
二十四節気・芒種
芒種:máng zhòng
「芒種」の意味:
二十四節気の第9の節気である芒種は唯一の直接に農事活動を「指導」する節気である。
『月令七十二候集解』に「五月の節気であり、芒がある種類の穀物を植えるべき時期をいう」という記載がある。つまり、大麦、小麦などの芒(稲や麦などの先端の小穂のさらに先端にあるとげ状の突起)がある作物がすでに成熟し、急いで収穫する時期を迎えること。また、「春には一日も早く、夏には一刻も早く」という俗語があり、「夏には一刻も早く」は忙しい今頃のありさまといえよう。「芒種」という2文字から見ると、芒のある麦を早く刈り入れ、芒のある稲を植えるべきだと意味しているので、「芒種」はまた「忙種(「種」を蒔くのに「忙」しくなる季節に由来)」とも呼ばれる。
物候の特徴:
中国の古人は芒種時節の十五日を三候に分けた。
一候は螳螂生(とうろう しょうず):カマキリが生まれる。
二候は鵙始鳴(もず はじめて なく):鵙(伯労)が鳴き始める。
三候は反舌無声(はんぜつ こえ なし):百舌鳥が鳴かなくなる。
芒種節気になると、前年の晩秋に産み付けられた卵から、カマキリの幼虫が孵化する。陰気に馴染む伯労が枝に姿を現し、陰気を感じて鳴き始める。相対的に、ほかの鳥の鳴き声を真似することができる百舌鳥は陰気を感じたため、鳴かなくなる。
芒種は「小満」と「夏至」の間の、転換期にある節気。夏至の日は1年で最も昼の時間が長い日に対して、冬至の日は、最も昼の時間が短い日。そして、芒種期間に、太陽が日々に北半球において赤道から最も遠い位置に近づいていき、北半球で昼の時間が最も長い日がいよいよ。
毎年6月5日-7日ごろ、太陽黄経が75度になると、芒種節気を迎える。今年の芒種時期は6月6日から始まり、ちょうど真ん中の日。
気候農事:
「芒種忙、忙着種(芒種が忙しい、種まきに忙しい)」という農事のことわざのように、芒種時期は農作業の一番の繁忙期。芒種時節に、中国のほとんどの地域は農業生産が「夏収、夏種、夏管(夏の収穫、種まき、農作物の管理)」という「三夏」の繁忙期を迎える。
民俗文化:
芒種の習俗といえば、「安苗」「送花神(花の神に別れを告げ)」「煮梅(梅を煮ること)」などがある。
芒種時節に入り、稲の種蒔き作業が終われば、中国の皖南地域に安苗祭祀を行い、五穀豊穣や村の人々のご無事を祈る。また、芒種の前後に、百花が凋み損われ、枯れ落ち始めるので、民間は芒種の日に花の神に別れを告げる行事を行い、祭祀で花の神を送るとともに、感謝の気持ちを表し、来年も再会するよう願う。さて、中国の南部に、毎年5月、6月になると、梅も成熟期を迎える。この頃は梅を煮て食べる好時期。
参考:中国気象局