二十四節気・寒露
study.edu.sh.gov.cn Oct 13, 2023
二十四節気・寒露
寒露:hán lù
「寒露」の意味:
寒露は秋季の第5の節気である。西暦では毎年の10月7日-9日になる。太陽の直射点が赤道からさらに南へ移るとともに、北半球の地表まで届く太陽の熱がどんどん減って気温もさらに下がり、露がさらに冷たくなり、霜に変わりそうになるため、「寒露」と呼ぶ。
「寒露」の「露」と「白露」の「露」はいずれも水蒸気が凝結する意味だが、白露と比べれば、寒露の時は気温がより低いので、「露が白くなってから寒くなる」という説がある。寒露は二十四節気の中で最初に「寒」が出る節気で、涼しい日々から寒い日々へ移行することを意味する。「寒露寒露、至るところは寒い露」といったように、この時の温度も湿度も下がる。
物候の特徴:
寒露時節の十五日間が三候に分けられた。
一候は鴻雁来賓(こうがん らいひんす):雁が多数飛来して客人となる。
二候は雀入大水為蛤(すずめ たいすいにいり はまぐりとなる):雀が海に入って蛤になる。
三候は菊有黄華(きくに こうかあり):菊の花が咲き出す。
つまり、寒露になると、鴻雁が冬越しに空で並んで南へ飛ぶ。中国古代に、先に来るのは「主」となり、後に来るのは「賓」となるという言い方がある。そして鴻雁は白露から南へ渡り始め、寒露になると、最後に移動する群れも出発し、南に着くのも白露に渡った鴻雁より遅いため、「賓」と呼ばれる。天気が寒くなり、雀は見えなくなるが、海辺に殻の色と模様が雀と似ている蛤が出て、古人はそれを見て雀から変わったものではないかと思っていた。深秋に、百花が次第にしぼみ落ちるが、菊の花が咲き始める。
気候農事:
寒露時節、空が晴れ渡り、昼は暖かいものの、夜は冷え込むようになり、収穫によいので、寒露から霜降までの間は秋に収穫される作物が成熟し、冬越しの作物が種まきの季節であり、秋に収穫された作物の後期処理を行う重要な時期でもある。
節気文化:
寒露の習俗といえば、紅葉狩りに出かけたり、ゴマやカニを食べたり、秋茶(秋季産のお茶)を飲んだりするという伝統行事がある。寒露に入り、天気が寒くなり、天候の変化に対応するために、陰気を養い、乾燥を防ぎ、肺を潤し、胃に益をもたらすのが重要なので、ごまが胃腸の乾燥を軽減し、毒を排出する効用があり、「寒露に胡麻を食べる」習俗が形成した。
寒露の頃は涼しくて快適で、屋外の活動に適するよい季節。また重陽節に近いので、「一歩一歩高く昇進する」「長寿」を意味する「登高(高い場所を登る)」の習俗がある。「停車坐愛楓林晩、霜葉紅於二月花(車を停めて坐に愛す楓林の晩、霜葉は二月の花より紅なり)」という古詩が言ったように、この時期も紅葉狩りに良い時期で、この時峰に登り、山に広がる紅葉を満喫することは、中国の北方の人々が秋に熱中する野外行事になっている。
一方、中国の江南地域で、菊の花を観賞したり、カニを食べたりするほかに、釣りも人気である。寒露を過ぎると、天気が涼しくなり、水温も魚が好む温度に下がり、太陽光が水底まで届かない深水エリアにある魚はこの時暖かい日向の浅水エリアへ食べ物探しに来るので、釣りやすくなり、これはよく言われる「秋釣辺(秋に川辺のエリアは釣りやすい)」である。
参考:中国気象網