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オリンピック予選シリーズ上海大会が間もなく開幕 エキサイティングな4種目の競技を楽しもう

May 16, 2024

5月16日、オリンピック予選シリーズ上海大会が黄浦江沿岸で開幕し、国内外から集まった464人の選手がパリ五輪の出場権をかけて競い合います。この大会では、ブレイクダンス、スポーツクライミング、スケートボード、自転車競技BMXフリースタイルという4つの競技が実施され、観客はハイレベルな試合を観戦することができます。以下、競技の概要と観戦ガイドを紹介します。

ブレイキン(ブレイクダンス)

ブレイクダンスの名で知られるブレイキンは、個人スタイルを中心とするテクニカルなストリートダンスの一種で、カポエラ(ブラジルの戦闘ダンス)、体操、中国武術(香港のショー氏の映画)など、さまざまなスポーツや芸術の要素や動きを吸収してできたものです。その要素・内容は大きく、トップロック(ロックステップ)、フットワーク(足の動き)、フリーズ(急速フリーズ)、パワームーブ(パワーテクニック)という4つに分けられています。

見所1.予選・バトルを見る

予選は2つのセクションに分けられ、40人から32人、そして32人から16人への2段階の選抜戦となります。前者はオーディションと呼ばれ、4人1組で、音楽がスタートすると、順番にステージの中央に登場して試合を行います。ベスト32からは、流行語で「バトル」とも呼ばれる残酷な1対1の試合が始まります。「バトル」でオーディションで下位だった選手でも、上位の選手を破る可能性があります。5月19日は総当たり戦(ポイント戦)です。4人1組で、数ラウンドのバトルを行い、グループの上位2名がベスト8に進みます。ベスト8からは、全試合がバトルとなります。

予選であれ、決勝であれバトルでは、赤と青の両方は2ラウンドを戦い、引き分けの場合は追加ラウンドが行われます。先に踊るのを好む者もいれば、後を好む者もいます。ここでは戦術が重要になります。この対決は選手の体力だけでなく、戦術と戦略、知恵と勇気を競い合うプロセスです。

見所2.即興を見る

ブレイクダンスは採点競技ではあるが、体操やシンクロナイズドスイミングとは本質的に異なります。ブレイクダンスはストリートカルチャーから生まれ、自由で、気まぐれで、トレンディで、ファッショナブルなスポーツです。DJの音楽はランダムで、選手の動きは即興的で、どの選手の登場も、観客に驚きをもたらします。

選手は、まず数秒以内に音楽のリズムをつかまなければなりません。次に、音楽にいくつの楽器が鳴っているかを判断し、ボディーランゲージを通じて、音楽に合ったブレイクダンスの動きを表現し、個性を発揮しなければならないのです。

見所3.採点を見る

ブレイクダンスは確かに美しいですが、「素人」にはすぐにその肝心なポイントを理解するのは難しいです。テクニックを見るということは、どれくらい想像を超える動きを出せるか身体の能力をみることです。多様性を見るというのは、ダンス言語の変化の仕方を見ることです。オリジナリティを見るというのは、選手の即興性とリアクションを見ることです。最後には、完成度と音楽性を見るのです。

見所4.選手を見る

上海とブダペスト(ハンガリー)での合計ポイントが男子、女子それぞれ上位7名の選手が、オリンピックの出場資格を獲得します。また、オリンピックの予選では、世界のトップダンサーが綺羅星のごとく勢揃いします。

スポーツクライミング

上海は、中国でクライミングスポーツが盛んな省・都市です。不完全な統計によれば、現在、上海には約90の様々な営利のクライミング館があり、その中でも奉賢区にはプロのクライミングトレーニング・ベースがあり、国家チームレベルのトレーニングに利用されています。宝山区にあるクライミングファクトリーは、国内で最大規模の営利のクライミング館の1つで、複数のスピードクライミングウォール、高難易度クライミングウォール、ボルダリングウォールなどが整っています。

見所1.オリンピックのスピード競技における絶対最短タイムの世界記録

オリンピックのスピード競技における絶対最短タイムの世界記録は、トラックの100メートルではなく、スピードクライミングです。

今回のオリンピック予選シリーズのスポーツクライミングは、スピードと複合種目(ボルダーとリード)に分かれています。スピードはその名の通りで、選手が標準的なルートを登り、タイムの短い方が勝者となります。リードは選手が各自のルートで登り、制限時間内にどこまで高く登れるかを競い合い、高く登るほどスコアが高くなります。ボルダーは、制限時間内に「完登ボルダー数」が多く、「ゾーン獲得数」が高く、「アテンプト使用の回数」が少ない方が勝ちとなります。

リード競技のスタートに先立ち、選手たちはウォールのルートを観察することが許されます。規定時間は6分間で、相互に話すことも許されています。これは試合の中で最も面白い時間で、クライミングに詳しい観客であれば、選手と同じタイミングで、一番有利なクライミングルートを考えることができます。そして、選手の考えと一致しているかどうかを確認することができ、それがクライミング競技を観戦の独特な体験となります。

見所2.選手を応援する

パリ五輪のクライミングの出場枠分配ルールによると、スピード競技では世界選手権の上位2名と5大陸予選の優勝者に加え、オリンピック予選シリーズの上位5名の選手がパリ行きのチケットを手に入れることができます。リードとボルダー競技を合わせた複合種目では、世界選手権の上位3名と5大陸予選の優勝者に加え、オリンピック予選シリーズの上位10名の選手がパリ五輪に参加できます。

スケートボード

4日間続くスケートボード競技では、世界最高峰のスケーターが次々とその技を披露します。ストリートとボウル、予選と決勝、男子と女子、毎日の試合で、各スケーターが独自の表現を繰り広げます。

見所1. 4日間それぞれの試合を堪能できる

紹介によると、今回のオリンピック予選シリーズのスケートボードのボウル競技場は、最高位置が3.5~3.8メートル、グラウンドはコンクリート製で、プールスケートの感覚を再現しているとのことです。そして、オーリー(両足でボードを跳ね上げる)の登場により、ストリートスタイルのスケートボード時代が到来した。スタリートスタイルの見どころは、試合ごとに使用される道具が異なり、スケートボードの創造性とチャレンジ精神を反映していることです。

見所2. 困難への挑戦、究極の追求

スケートボードの真髄は挑戦と創造であり、このスポーツを通して新しいことを学び、新しい環境に適応する勇気を得、さらには性格や運命が変えることができるかもしれません。

スケーターは上昇と下降をするごとに、自分自身の限界に挑戦し続けなければなりません。転倒は避けられないが、人生が不確実性に満ちているように、スケートボードは人々にさらなる可能性に挑戦し、プレッシャーや挫折に直面して立ち上がるよう励まします。

スケートボード競技を観戦すると、観客は心を打たれるに違いありません。ストリートスタイルの決勝では、2つのルートに加え、各選手には5つの大技を披露するチャンスがあり、普通はグラウンド道具の中で一番大きいものを使って自分の得意なトリックを繰り出し、高得点を獲得します。

見所3.男子はパワー、女子はスタイル

スケートボードは、性別や年齢を問わず楽しめるスポーツで、男子はパワー、女子はスタイルが見どころです。わずか45秒の間で、一流の女性スケーターは1つのルートで15のトリックを繰り広げます。

観客にとって、スケートボード競技のテクニックとは、ボードからジャンプした瞬間から、スケーターとボードがスムーズに着地して滑り続けるまでの過程で、スケーターがスケートボードをコントロールしながら難しい動作を行うことです。実際に、ストリートスタイルのスケートボードの競技では、技術レベルを規定する厳密な指標はなく、主に難易度と一貫性が重視されています。トリックを成功させ、まとまりのあるトリックをすれば、より高いポイントを得られます。

そのため、現在のスケートボーダーの中でも、15、16歳以下の若者は体が軽いこともあって非常にハイレベルです。これは、女性の方がよりスタイルが多い理由でもあります。特にアジア系の女性が良い成績をあげています。例えば、前回の東京五輪の女子ストリートスタイルのチャンピオンは日本の西矢椛という13歳の少女でした。

自転車競技BMXフリースタイル

見所1. BMX車を知る

BMX自転車とは、一般的な自転車よりもタイヤの径が小さい自転車です。そのタイヤ径は20インチ、つまり約50㎝で、車輪が小さく、車体もミニサイズなので、ライダーが操りやすい自転車です。BMX自転車と通常の自転車との最大の違いは、ハンドルが360度回転できることです。また、そのタイヤは太くて摩耗に強く、強力なブレーキが備わっているため、ライダーはよりテクニカルな動きやより高度で複雑なアクションをこなすことができます。

見所2.代表的な選手

BMXフリースタイルの選手といえば、オーストラリアのローガン・マーチンは特に有名です。ローガンは1993年ブリスベン生まれ、身長173cmで、自転車競技BMXフリースタイルでの東京五輪の金メダリストであり、ワールドカップのチャンピオンでもあります。

レース中、ローガンは空中で複数の高難易度のテクニカルな技を連続でこなし、しかも、そのすべてを高速走行中に行ったのです。BMXフリースタイルパークのレース時間はわずか60秒で、統計によると、この短時間でローガンは最大18ものテクニカルな動作を行い、観客の目を眩ませるほどでした。パリ五輪の出場資格を得るために、ローガンは黄浦江沿岸の万博パークに来て予選に参加する予定です。

見所3 .競技場

今回の競技場は、東京五輪とパリ五輪のBMX競技場のデザインも手掛けた、ハリケーングループのスポーツ施設デザインディレクターであるパスカル氏によるものです。

オリンピック予選シリーズのBMXフリースタイル競技のスタンドは、黄浦江沿岸側に近くに設置され、観客席の高さは競技場に合わせて設置されているため、選手たちの空中での華麗な技を余すところなく見ることができます。観客は選手たちがバイクを操って空に飛び、難易度の限界に挑戦し、この限られた競技がもつ無限の魅力を感じることができます。

情報源:上海発布

    「オリンピック予選シリーズ上海大会が間もなく開幕 エキサイティングな4種目の競技を楽しもう」(上海国際サービス)